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英雄クロニクルや天呼でまったりプレイしている我が家の食卓(2liy)/天呼のダイス君(3745)文やらくがきをひっそりと上げる用
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2025.06.18 Wednesday
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2015.10.21 Wednesday

ツクダニの日常

<ツクダニ視点>





部隊として活動する時と、食事の時間以外は、プライベートで干渉し合わないのがなんとなく、暗黙のルールになっていた。

ツクダニが、この我が家の食卓部隊に入ったときからそんな感じで、シオカラは昼間、何も言わずに家を留守にする事が多かったし

最近来たソルトはソルトで、たまにふらりと外に出かけ、かと思えば一日中家に引きこもってるようなマイペースな奴だった。せめて家にいるのなら家事くらい手伝ってほしいと、ツクダニは心の中で愚痴る。

 

その日、ツクダニはいつもの用に家事を済ませ、穏やかな昼下がりを過ごしていた。

活動がないときは大体家に居て、こうしていつもは手が回らないところを掃除したり、たまった洗濯物を洗ったりしているのだが、今日は調子が良く午前中に全部済ませてしまった。

個人的な用事もないし、今日はソルトもシオカラも出かけてしまっている。交友関係が狭いツクダニは若干暇をもてあました。

まあ、平和な証拠だからいいのだけど。

 

(・・・茶でも飲むか)

 

そう台所に向かおうと足を動かした時、換気のため、網戸を張ったまま少し開けられた窓から にゃぁ と小さな声が聞こえてきた。

珍しく、ツクダニにお客さんが来たようだ。

網戸を開けて、行儀良く窓の縁で待っていた緑色の子猫を、中へ招き入れる。

珍しい毛並みだが、多分これもここの世界では普通な事なのだろう。

子猫は、入れてくれた事にお礼を言うように、小さくまた一鳴きすると、ツクダニの足に緑色のふわふわな毛を擦り寄せた。

普段はあまり動くことがない口元から、自然と笑みがこぼれる。

ツクダニは、子供に目線を合わせるように膝をつくと、骨張った大きな手で子猫の小さな頭を優しく撫でた。

 

「とりあえず、何か食べるか?」

「にゃー」

 

子猫の元気な返事を聞くと、ツクダニはまた立ち上がり、ゆっくりとした足取りで台所に向かった。

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